白鳥大橋が国交省インフラツーリズムのモデル地区に

2020年08月17日 12時00分

室蘭市の観光戦略に弾み

2年後の22年に開港150周年を迎える室蘭港に架かる白鳥大橋。市の観光資源としても役割を果たしている

 室蘭市内の国道37号白鳥大橋が、国土交通省のインフラツーリズム魅力倍増プロジェクトのモデル地区に選定された。これにより、市などはインフラツーリズム事業化に向けた体制づくりなどについて、国交省の有識者懇談会によるサポートを受けられるようになる。新型コロナウイルス感染症の収束後をにらんだ同市の観光戦略に弾みがつきそうだ。

 国交省は2018年11月にインフラツーリズム有識者懇談会を設置。懇談会内で同プロジェクトを立ち上げ、19年7月には群馬県の八ッ場ダム、愛媛県の来島海峡大橋などを含む5地区を、社会実験のモデル地区に選定し、国内外への広報やインバウンド対応などに取り組んでいる。

 白鳥大橋は1998年に完成した東日本最大のつり橋で、橋長が1380mに及ぶ長大橋。室蘭市はかねて白鳥大橋を所管する室蘭開建と、同橋を利用したインフラツーリズム事業化について協議を重ねており、19年度には青山剛市長、開建幹部らが橋梁の主塔上部を見学し、ツアーのルート確認などを実施した。

 ことしからは、室蘭市、室蘭商工会議所、室蘭観光協会で構成する室蘭観光推進連絡会議が主体となって観光資源化に向けた取り組みを展開中。

 白鳥大橋からほど近い祝津ふ頭で大型クルーズ客船を接岸可能とするための岸壁工事が本格化し、この周辺区域の整備計画が上がるなど、室蘭市では観光戦略が加速しつつある。コロナ禍の収束後を見据えた事業展開が期待される。

(北海道建設新聞2020年8月11日付2面より)


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