爆弾低気圧

2021年02月18日 09時00分

 2月もはや半ばを過ぎ、きょうは二十四節気の雨水である。雪が雨に変わり氷も解けるころだが、厳冬期の本道にはそぐわない節気だと毎年思っていた。ところがことしは様子が違う。雨水の前の15日に雨が降った。いささか気が早い

 ▼「札幌に夜景の戻る雨水かな」川村としえ。そんな風情を感じられるといいが、この時期に降る雨は難儀なばかり。路地でグサグサの雪に埋まり立ち往生している車をずいぶん見た。あちこちに大きな水たまりもできていて、歩行者が足を滑らせて落ちるのを待っている。慎重に足元を見ながら歩いていると横から車の飛ばした水はねが来たりして。全くやれやれな気分である

 ▼その雨が終わったと思ったら寒気が戻り、間髪を入れずこの爆弾低気圧である。体がついていかない。爆弾というのは決して大げさではない。16日の最低海面気圧が釧路で956・4ヘクトパスカル、網走で956・7ヘクトパスカルと観測史上最低を記録。ここ100年で一番というのだから天気が荒れるのも当たり前か。道内はきのうまで暴風雪や水害で大混乱だった。強風のため紋別などでトラックやバスが横転。各地で屋根が飛ばされる被害も続出した。狩勝峠では多重衝突事故が発生。日勝峠や高速道東道も吹雪で閉鎖され、道央と道東の陸路は一時途絶状態に陥った

 ▼これだけ広範囲だとトラブルに巻き込まれた人も多かったに違いない。札幌管区気象台によると、きょういっぱいは吹雪や強風、高波に注意が必要だ。不要不急の外出は控えた方がよろしかろう。爆弾のかけらがまだ残っているかもしれない。


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