
事業完了後の現場(室蘭建管提供)
室蘭建管が発注した厚真富里地区災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業が全日本建設技術協会の2020年度全建賞を受賞した。7万7000m²の斜面対策や直下を通る道道上幌内早来停車場線の復旧とともに、宅地の堆積土除去などを一体的に進め、短期間で浄水場の給水を再開させ、地震災害復旧工事特例共同体を創設して迅速な復旧を実現したことが評価された。
全建賞は優れた建設技術の採用、事業の進め方などで成果を上げた発注機関などを表彰している。同事業は災害復旧・復興事業特別枠で選ばれた。受賞は6月25日。同建管の全建賞受賞は05年度の豊浦漁港海岸環境整備以来となる。
18年9月6日に発生した北海道胆振東部地震で厚真町富里地区の浄水場裏の斜面が崩壊。室蘭建管では直後から調査に着手し12月に着工。21年2月までの短期間で事業を完了した。
胆振総合局の沼上仁副局長は「地震の被害を象徴するような現場。国や地元、建設業者、委託業者など関係者の協力により迅速に復旧できた。感謝したい」と話している。(室蘭)
(北海道建設新聞2021年7月28日付4面より)