浦河教会会堂が完成 大海にこぎ出す船をイメージ

2021年12月16日 15時00分

会員らが集う会堂。ほとんどの内装に道産材を使った

 誰もがリラックスできる空間に―。日本キリスト教団浦河教会が町内で進めていた会堂の建て替えが完成し、このほど奉献式が開かれた。円形の会堂や集会所を備える。式には会員ら119人が集まった。池田拓町長も参加し「浦河は福祉の町。心の問題に大いに取り組んでほしい」と期待を寄せた。

 昌平町東通32[MAP↗]に立っていた旧会堂は、精神障害者らが運営に携わり自助の拠点として使用してきた。しかし、耐震性不足や老朽化を受けて改築を計画。古川建設の施工で4月に着工した。

 設計は山之内建築研究所の山之内裕一氏が手掛けた。特徴的な円形の会堂は、南側に広がる太平洋を望む立地のため、大海にこぎ出す船をイメージした。山之内氏は「人と人のつながりを支え、地域の拠点になれば」と話した。

 外観だけでなく内装にもこだわる。壁面にはエゾマツを使用。照明はイサム・ノグチ氏デザインのカバーを付け、イエス・キリストの使徒の数と同じ12個を取り付けた。

 椅子は家具作家の高橋三太郎氏が製作。背もたれが付いた丸椅子で、脚の間に聖書を置く台がある。会員はこれに腰掛け「アゴラ(古代ギリシャ語で広場)」と名付けられた会堂で、食卓を囲むように礼拝などをする。

 五味一牧師は「神の愛の下で一つになり恵みを分かち合えれば。会員をはじめ、地域住民にも親しまれるようにしたい」と完成を喜んだ。(苫小牧)

(北海道建設新聞2021年12月15日付9面より)

浦河教会会堂改築に関する過去の記事の閲覧は、e-kensinプラスの記事検索コーナー、またはe-kensinマップをご覧ください。


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