高潮対策の23年度着手を要望
釧路建管は羅臼町内で計画する於尋麻布漁港海岸高潮対策の2023年度着手を要望している。1.3kmにわたり護岸を新設して後背地の安全を確保する考え。採択されれば、23年度に深浅測量や地質調査などを実施し、24年度の着工を目指す。総事業費は45億円を試算する。
1972年から離岸堤や突堤、消波堤を整備したが、低気圧により14年12月に家屋等の浸水が7件、15年10月に倉庫等の破損が3件、16年1月に家屋等の浸水が3件、20年12月に倉庫の破損1件が発生。そのため高潮対策として護岸を新設し、住民の安心安全を確保する。
計画区間は於尋麻布漁港から北側1.3kmで、コンクリート製護岸を既存消波堤の陸側に新設し、土砂で裏埋めする構想。天端高は海面から4.3m、標高3.6mを確保する。既存消波堤の活用によりコストの縮減を見込む。保全対象は家屋など61棟と国道335号となっている。44年度の完了を目指す。
5月の公共事業評価専門委員会で国に23年度着手を要望する事業として妥当と判断され、6月の道議会建設委員会で計画を報告した。採択となれば初年度に深浅測量や地質調査、構造設計、実施設計、積算資料の作成、地元との調整を進める。