実施設計、建設はDB方式を計画
厚真町は早ければ3月に、役場庁舎周辺等整備に関する基本設計を公募型プロポーザルで発注する。役場庁舎のほか、道路や公園、文化交流施設・広場を一括。予算9530万円を確保している。町は基本設計完了後、デザインビルド(DB)方式による設計・施工を計画している。
役場庁舎や役場周辺にある施設の整備を検討してきたが、2018年の北海道胆振東部地震や新型コロナウイルス感染症の拡大など取り巻く情勢が大きく変わったことから、あらためて役場庁舎や周辺施設の機能、役割などを詰めた。
新役場庁舎には商工会館の機能を盛り込み、青少年センター・町民ギャラリー、創作館、児童会館は文化交流施設として集約。総合福祉センターと総合ケアセンターゆくりは改修する。消防庁舎は建て替え、消防職員住宅と旧母子健康センターは老朽化しているため、解体することなどを決定した。
庁舎周辺整備の計画素案によると、新役場庁舎は2、3階、延べ2900m²程度。文化交流施設は仮称アイヌ歴史文化センターを内包し、延べ約2300m²を想定する。
役場庁舎は現庁舎南西側の駐車場や青少年センターがある場所に建て、文化交流施設は新役場庁舎に隣接。消防庁舎は道道を挟み、つたえり公園や土地改良区の南西側に建設する予定だ。
現役場庁舎は改修して残す方針だったが、維持管理コストなどを踏まえて解体することを決めた。
当初、全体事業費は66億3500万円を試算していたが、計画の見直しなどにより64億7770万円に圧縮。役場庁舎に20億7000万円、文化交流施設に16億4200万円、役場庁舎の解体などを含む外構に7億4500万円を見込んでいる。
基本設計費の内訳は、役場庁舎が3560万円、道路が360万円、公園が580万円、文化交流施設・広場が5030万円。23年3月までを業務期間に、ドーコン・竹中工務店共同体が庁舎周辺等整備基本構想・基本計画をまとめている。業務完了後、基本設計は早ければ3月の発注を目指すが、4月にずれ込む可能性もある。
基本設計期間は半年ほどを想定。実施設計と建設はDB方式での発注を予定しているが、施設ごとか、一括にするかは今後詳細を詰める。
完成時期は役場庁舎が25年度、文化交流施設が26年度とそれぞれ公表しているが、スケジュールがずれ込んでいるため、町は完了時期の変更についても見直しを検討する。