網走市が23年度、導水管更新で新区間着工

2023年02月14日 17時02分

残事業費56億円

 網走市は、断水を防ぐため2023年度から4カ年で、稲富―豊郷区間7.6kmの導水管を更新する。水源から市街地までの導水管は73kmあり、22.4kmを交付金で更新。このうち稲富―豊郷、豊郷―潮見6.9km、市街地1.6km、第2水源系上流の4区間を残していて、事業費は56億円程度を見る。23年度は5億5000万円を充て1.8kmを布設替えする計画だ。

 導水管の漏水で10、13年に市内の6割に当たる1万1600世帯が断水したため再発防止を図る。市街地への供給は、第1・3水源と第2水源それぞれを起点とする導水管2系統が担い、両管路は西倉地区から並行して市街地に続く。14年度まで単独費で上流の水源―西倉を更新してきた。19年度から生活基盤施設耐震化等交付金を活用し、西倉―稲富で下流の整備に着手した。

 交付金による整備は、西倉―市街地(浄水場)と第2水源系上流を対象とし、総事業費は67億円となる。工事費は材料費を含め62億円。ポリエチレン被覆鋼管への更新、畑や沢から道路下への移設を基本として、点検やメンテナンスがより容易になるよう切り替えている。西倉―稲富4kmの事業費は11億円で、22年度に完了する。

 23年度は、稲富―豊郷に着工する。第1.3水源系は呼び径450mm、第2水源系は350mmの導水管を溶接して新ルートを延ばし、維持の効率性のほか防食性や耐震性を高める。26年度までに布設を終え、豊郷地区の端部では不断水インサーティング工法で下流側の既設管と接続する。

 稲富―豊郷の事業費は21億円で、工事費13億円、委託費8000万円、材料費7億円という内訳。23年度は材料費を含む5億5000万円を投じて上流側から1.8kmを施工する予定だ。

 施工箇所を下流側に移し、27―30年度は豊郷―潮見6.9km、32―34年度は市街地1.6kmを計画する。両区間とも第1・3水源系は400mm、第2水源系は350mmの導水管を想定。布設ルートは今後検討する。両系統は自然流下のため、ポンプ場の新設予定はない。

 第2水源系上流の工区は31年度に施工する計画。西倉―水源にある2区間計2.3kmで400mm級を整備する。


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