室蘭側から掘削
室蘭建管は、大岸礼文停線交付金事業で豊浦町礼文華地区に計画する仮称・礼文華トンネルに2024年度にも着工する。室蘭側坑口部となる文学碑公園前からNATMによる片押しで掘削する計画。長万部側坑口部で進める落石対策工は23年度に岩盤落としを終え、24年度にフリーフレームを施工して完了させる。
JR室蘭本線の旧鉄道トンネルを活用して全長255m、幅員8m、内空断面45m²の新トンネルに造り替える。本体は延長169mで、室蘭側坑口部に49m、長万部側坑口部に37mのロックシェッドをそれぞれ新設する。
長万部側坑口部でロッククライミングマシーンなどによる落石対策工に取り組んでいるが、当初の想定より岩質が硬いため、工事に時間を要している。
落石対策が24年度で完了する見通しとなったため、同年度から本体を掘削する考え。落石対策工の影響を受けず、掘削のための作業ヤードが確保できる文学碑公園前から室蘭側坑口部の掘削に入る見通しだ。
事業区間は豊浦町の景勝地・礼文華海岸沿いの700m。現道は噴火湾に面して奇岩、断崖が連なる美しい景色だが幅員が4m程度と狭く、落石の危険がある崖下を通るため、トンネルを新設してルートを切り替える。