旭川市は、第2豊岡団地の建て替えを計画している。2015年度に実施設計や用地取得を進め、16年度の着工を目指す。全4棟235戸のうち、1棟目の第1期工事ではRC造、7階、34戸に着手する予定。ファミリー向けの2LDK以上が多くを占める住戸構成で、延べ3200m²程度を想定している。
1955年から76年までに建設された第2豊岡団地は10棟202戸で構成。築後50年以上が経過し、躯体の老朽化や設備の不具合から建て替えが検討されている。
14年度は柴滝建築設計・IA研究所共同体に基本設計を委託。日影規制などの関係から、全4棟のうち南東側の1棟のみ6階建て、残り3棟は7階建てとした。
最初の1棟目は、団地に隣接する道有地2437m²の取得後に着工する。入居者の移転準備などに配慮し、全76戸の住宅を2期に分け、最初に未利用地側で1期工事を始める。
1期工事は34戸を計画。住戸タイプは将来のコミュニティーバランスを考え、1LDK5戸、2DK8戸、2LDK7戸、3LDK14戸とした。既存の入居者は単身や2人暮らしの中高年が多いため、若いファミリー層でも移り住みやすい住戸を充実させることで、世代間で支え合う地域環境を促す。
1期工事が完成した後に、団地中央にある集会所と5号棟を解体。1棟目の2期工事を進める。その後も既存入居者の移転、解体、新設というサイクルで整備し、235戸全ての完成は18年度を想定。事業費には40億―50億円をみている。
機能面では、既存入居者へのアンケートで要望の多かったバリアフリー化や結露対策などに配慮。各棟にエレベーターを1基ずつ設けるほか、全熱交換器(ロスナイ)を付けるなどし、居住環境を高める。
団地西側を通る道路も改良。現況は十分な幅員が取られていないことから拡幅し、安全性や利便性を高める。
第2豊岡団地建て替えは、豊岡地区4団地建て替え基本構想の一部。未利用地を使うことで仮住まいが不要となる第2豊岡団地を足掛かりに、第1と第3、東豊の4団地を集約する計画となっている。
市は入居者との合意形成を図るため、第2豊岡団地の住民を対象にした事業説明会を夏に開催する予定。