白老町は、ポロト地区での温泉施設等整備プロポーザルを20日に公告する予定だ。5月下旬から6月上旬にかけて申請を受け付け、応募者のプレゼンテーションを挟み、6月末に優先交渉権者を決定するスケジュールを描いている。
14日に開かれた、民族共生象徴空間整備促進・活性化に関する町議会調査特別委員会で示した。
国立アイヌ民族博物館など民族共生象徴空間の整備に伴い、公設のポロト温泉が同空間の整備用地にかかっているため、同温泉を民設民営で移転改築する。移転先は現在地より少し西側の若草町1丁目1018の1ほか(敷地面積約9200m²)。
要項案は昨年11月の同委員会で示されていたが、移転用地の調整などでスケジュールがずれ込んでおり、今回、スケジュールや設定条件の一部を見直した。
新たな要項によると、宿泊施設と日帰り入浴施設の整備を必須とし、レストラン、物品販売施設などは応募者の自由提案として求める。
事業用地は、前回は売却、賃貸借のどちらも選択できることにしていたが、売却のみとし、売却単価は1m²当たり3250円を予定する。
町が持つ温泉の権利と温泉源所在地の土地売却に当たっては、温泉権が2625万円、土地が1m²当たり3250円を予定。新たに温泉の掘削が必要となった場合は、事業者の責任で実施してもらう。
また、事業者は温泉施設等の開業後、20年以上、事業を継続することを条件に加えた。
応募者は単独の法人や複数社によるグループとし、個人での応募は不可。過去10年以上にわたりホテルを含む不動産開発事業の実績があること、経常損益が直近の決算を含み3期連続マイナスではないことなどを条件としている。
審査は資格審査と提案審査の2段階で実施。提案審査は事業計画分野、施設計画分野が各100点の計200点満点で、最高得点の応募者を優先交渉権者、2番目の得点者を次点交渉権者とする。応募者が140点未満の場合は最優秀提案、優秀提案は選定しないこととしている。
スケジュールでは、3月6日に説明会を開き、3月13―15日で質疑、5月29日―6月2日で申請を受け付け。6月に資格審査と提案審査を実施し、同月末に優先交渉権者の決定を予定する。
10月まで優先交渉権者と協議、調整を進め、12月に土地売買を含めて事業協定を結ぶことを想定している。