施設内のラウンジには充電スペースも
環境省北海道地方環境事務所支笏洞爺国立公園管理事務所は25日、支笏湖ビジターセンターに整備していた展望デッキの供用を開始した。階段状になっていて、一部はベンチとしての活用が可能。デッキには再生木材、ステップテラスにはスギをそれぞれ使い、温かみのある空間を創出した。支笏湖をゆっくり眺められる憩いの場として広く利用されることを期待している。
環境省が取り組む国立公園満喫プロジェクトに基づき、支笏湖洞爺国立公園でも2018年度から再整備に着手。その一環として、千歳市支笏湖温泉にある支笏湖ビジターセンターに展望デッキを新設した。
デッキの広さは約300m²。一部分は階段2段分の高さを利用するステップテラスで、座って支笏湖の景色を楽しむこともできる。
また、センター内のラウンジに充電スペースを設けて滞在環境を改善。このほか、省エネや施設の長寿命化を図るため、照明LED化や屋根改修、外壁塗装を施した。
総工費は1億4700万円。設計はアジア航測、施工は菱中建設が担当。工期は20年3月25日から9月23日まで。
この日は現地でセレモニーを開催。環境省北海道地方環境事務所の安田直人所長は「地域の皆さんに愛着を持ってもらえる憩いの場になってほしい」とあいさつした。
来賓の山口幸太郎市長は今後の整備計画に触れ「さらに支笏湖の魅力が高まることを期待している」、国立公園支笏湖運営協議会の佐々木義朗会長は「地域の私たちがデッキを大切にし、来場者に景色の魅力を伝えたい」とそれぞれ述べた。
(北海道建設新聞2020年9月29日付10面より)