ことしも残すところあと半月である。年末に向け片付けねばならないことは山積みだが、同時に来年の用意もしておかねばならぬ
▼あれこれ考えていると面倒くさくなり、結局何も手を付けないまま日が過ぎていく。と、まあこれは当方のいつもの話。ただ、ご同輩も結構多いのでないか。そんな中でも忘れないのは来年の手帳の確保である。これがないと予定を記入しておけないため、後でひどい目に遭ってしまう。ところでことしは「申年は荒れる」の言葉通り、国内、国外共に波乱続きで、片付けねばならない問題が山積する年だったようだ。国外の出来事を見ていくと、アジアでは北朝鮮の相次ぐミサイル発射、中国の仲裁裁判所判決無視、韓国の朴槿恵大統領弾劾決定があった。共通するのは政権基盤の揺らぎだろう
▼欧州では英国のEU離脱、米国ではトランプ氏の次期大統領選勝利の大番狂わせがあった。グローバル経済に国民が「ノー」を突き付けたものだ。中東周辺ではテロと内戦の激化が続く。翻って国内に目を移すと、まず最大震度7を記録し、長期間余震が続いた熊本地震を忘れるわけにはいかない。災害対応と復興に重い課題を残した。消費税率かさ上げ再延期、東京都知事交代、天皇陛下退位意向表明…。宿題がありすぎて少々途方に暮れる
▼そしてきょうとあす、ここ日本で安倍、プーチンの日露首脳会談が行われる。まな板に上るのは北方領土問題だ。戦後以来の超が付く難問である。もし事態が前向きに動けば、手帳に新たな予定を書き加えることもできるのだが。