掘削が拓く未来 日本初の専門学校

 白糠町内の掘削技術専門学校が11日に開校する。掘削技術者は不足していて、日本初の担い手養成機関として全国から期待が寄せられる。専門家の指導を1年かけて受けられる充実したカリキュラムを用意。指導に当たる3人の講師に意気込みを語ってもらった。(釧路支社、3回連載します)

掘削が拓く未来 日本初の専門学校(中)上滝尚史氏

2022年04月11日 11時30分

現場に強い人材輩出目指す 地熱事業の魅力を発信

上滝尚史氏

 日本が持つ地熱のポテンシャルは世界3位と言われる。地下に眠る資源の利活用を進める技術者育成の一助になれればと思う。掘削現場は「危険、汚い、きつい」、いわゆる「3K」とも言われる。技術はもちろん、安全管理などを学び、現場に強い担い手になってもらえたら。

 白糠町内の掘削技術専門学校では非常勤講師を務め、「地熱掘削計画と管理」と「坑井試験・生産」の科目を担当。井戸を掘る際にはケーシングプログラムという掘り進める順番などを決める。深さによって使う機材やコストなども違い、施工中は急に水が出ることなどもあり、臨機応変な対応が必要だ。掘削計画と管理で、計画的な工事推進や安全管理の方法などを講義する。

 また発生した温泉や蒸気がどういう性質や泉質かを調べ、くみ出し方法などを教える。長期的に井戸を使うとスケール(湯垢)が発生することもあり、坑井試験・生産では多様なケースの対策などを指導する。

 掘削技術は入社してから学ぶことが多いのが現状。1年間幅広く勉強できるのは魅力的であり、現場で使う機材を用いて学べることも大きい。高校を出てからでも、掘削会社に入ってからでも、実務的な役立つ勉強ができることは強みだ。

 特殊な分野の専門性が高い学校となる。実務的な勉強から得られる経験や技術は、机の上だけで習得するのは難しい。講義を通して地熱事業の魅力を発信し、学生からも選ばれる学校にしていくとともに、現場に強い人材を輩出したい。

 上滝尚史氏(じょうたき・ひさし)1956年7月26日生まれ、東京都出身。80年に北大工学部資源開発工学科(当時)を卒業し、出光興産に入社。大分県九重町の滝上発電所をはじめ、道内では登別市や赤井川村での地熱利用に向けた調査など各地の地熱開発現場に携わる。現在は資源部地熱事業室事業推進課長を務める。

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