おとなの養生訓

おとなの養生訓 第168回「カロリーと肥満」 肉や魚を多く食べよう

2019年09月27日 09時00分

 体重を気にする人にとって、「カロリー」という言葉は、非常に気になると思います。でも、カロリーは具体的に何を示しているのか、理解している人は意外と少ないものです。結果として、カロリーについて誤解が生じているようです。

 そもそもカロリーは熱量の単位の名称です。水1㌘の温度を1度上昇させる熱量を、1㌍と定義しています。熱はエネルギーの一種なので、カロリーはエネルギーの単位でもあるわけです。

 食べ物に含まれている糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素は、体内で分解されてエネルギーを取り出すことができます。そこで、それぞれの栄養素で完全に分解された場合に生じるエネルギーを割り出して、カロリーで表現することができます。

 1㌘当たり、糖質で4・1㌔㌍、脂質で9・0㌔㌍、たんぱく質で4・2㌔㌍です。この値に基づいて、食べ物に含まれている栄養素の量を測って割り出したのが、食べ物のカロリーと呼ばれる数値です。実際用いられる単位はキロカロリー、つまりカロリーの1000倍であることに注意してください。

 しかし、この食べ物のカロリーは、すべてがエネルギーとして使われるわけではありません。特に、たんぱく質は、一旦アミノ酸に分解されてから吸収され、大半は再びタンパク質に合成され、体の構造の材料や酵素になります。また、脂質の一部は細胞を作る材料として利用されます。つまり、このように食べた栄養素の一部はエネルギー源として利用されないのです。

 一方、糖質はほとんどがエネルギー源として利用されます。そして、もし余剰の糖質があった場合は、脂質に変えられて皮下脂肪などとして貯められます。これが肥満の原因となるのです。つまり、同じカロリー量を摂取したとしても、たんぱく質が多く含まれている食べ物を選んだ場合、肥満になりにくいといえるのです。

 さらに、たんぱく質は体をつくる材料になるのですから、積極的にとることで体が丈夫になることが期待できるわけです。お肉やお魚をより多く食べれば、その分ごはんやパンを減らすことができ、より理想的なバランスになり、空腹を我慢しないで減量することが期待できるのです。お肉やお魚、もっと食べてもいいのですよ。

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

再開発マップ(札幌版)
  • 北海道水替事業協同組合
  • 日本仮設
  • web企画

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

ダクタイル鋳鉄管データ不正 十勝管内にも影響...
2022年01月14日 (5,017)
「アイアンショック」の足音 鋼材高値、リーマン前に...
2021年07月15日 (3,639)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想...
2021年01月13日 (3,410)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (3,112)
6トンネル9.7km整備へ 道東道4車線化3区間...
2021年12月22日 (2,971)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓new

おとなの養生訓
第223回は「感染第6波」。ワクチンの追加接種が広がるまで、対策徹底を。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第16回「吉祥文様で良い一年を」。縁起の良い模様に背中を押してもらうのはどうでしょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第15回「事業拡大と補助者制度」自分以外でもできる仕事を人に任せながら、事業拡大について考えています。