会社探訪記

 地域に根差した企業を不定期で紹介します。

会社探訪記 コーサイ お客さまの「孫の手」に

2022年03月24日 12時00分

ZEB化に最適な屋根構造を

 コーサイ(本社・札幌)は、手すりや開口枠など建築金物を製作・施工する会社。建築板金や看板、内装工事、軽量鉄骨工事も手掛ける。最近はビスを使わない金属下地断熱防水工法「クイックロック(QR)システム」を開発。ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化に最適な屋根構造として商業施設や工場などで普及を目指す。

東雁来にあるコーサイの本社

 現会長の親松茂さんが1965年に個人で設立した。住所は札幌市中央区南8条西12丁目で、いわゆる〝幌西地区〟に位置していたため、社名は「幌西金物」とした。72年に札幌市東区東雁来に事務所を移転し、4年後に「幌西金属工業株式会社」に社名変更した。

 92年、住友金属工業からBL手すりユニットの加工で協力工場の認定を受ける。アルミとステンレス製手すりで道内トップシェアを誇る現在の礎が、この頃から築かれることとなる。

 97年、幅広く事業を展開しようという意思表示から、社名を「株式会社コーサイ」に改めた。中沼工場も新設。イベント企画を手掛け、北海道マラソンや東洋水産レディース北海道など有名大会の看板やギャラリー席、給水ポイントの製作などに携わる。

「お客さまに満足してもらえる製品作りを心掛けたい」と親松社長

 現社長の親松誠一さんは63年3月生まれの59歳。道都大建築学科を卒業し、札幌市内の建設会社に就職。27歳の時、実家を継ぐため幌西金属工業に入った。当時は、屋外広告物の看板製作が旺盛で、北海道拓殖銀行やNTTの仕事を多く受けていた。

 最初は茂社長の運転手として働き、徐々に工場や現場取り付けに入るなど従事した。36歳ころ営業職になり、2015年の会社設立50周年を機に父から社長職を引き継いだ。

 スポーツ振興にも前向きで、札幌市豊平区平岸のスケートボード場に施設整備の面から協力する。スケボーは2024年パリ五輪の追加競技で採用が決まり、競技者人口の広がりや道産子スケーターの誕生に期待を寄せる。

 幅広く事業展開する企業姿勢の表れの一つとして、QRシステムを開発した。S造などの屋根向けにビスを使わない金属下地断熱防水工法。単層50―150mm、2層で国内最大級の厚み330mmを確保しつつ屋根30分耐火認定を取得した。関連し、QRシステム工業会を昨年12月に設立。全国の防水工事会社など20社余りが参加する。

 30分耐火を確保しつつ高い断熱効果を持つため、脱炭素社会に向けた動きを追い風に学校や体育館、病院、工場などで幅広く使ってもらいたいと考える。ビルや商業施設にも有効で「大企業を中心としたESG経営や、RIET(不動産投資)物件の資産価値を高める手法としても注目してほしい」と期待を込める。

 父・茂さんからバトンを受け、創業時から続く「お客さまの孫の手になろう」の精神は今も大切にしている。「これからもお客さまに満足してもらえる製品作りを心掛けたい」と話す。


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