おとなの養生訓

おとなの養生訓 第119回「夏太り」 基礎代謝の低下が招く

2017年08月25日 16時38分

 夏の終わりかけに気になってくるものの一つに体重があります。夏の暑さに参ってしまって、あれほど汗もかいたのに、気が付くとお腹も出てきた気がする…。これを夏太りといいます。

 暑い夏はとかく体力を使うもの、だから夏バテしやすいと考えられています。実際、夏バテになる人はたくさんいるのですが、疲れることと、体がエネルギーを消費することは、似て非なるものなのです。夏は疲れるけど、エネルギーを消費しない時期といえるのです。それは体温と関係があります。

 暑い状態が続くと、体温を維持するためにエネルギーを使って熱を作り出す必要がなくなります。一方、発汗は見た目ほどエネルギーを使いません。運動すると汗をかくので、汗をかくとエネルギーを消費したように思うのですが、そうではないのです。実際、サウナに入っても、エネルギー消費はわずかであることが分かっています。人の体のエネルギー消費を示す基礎代謝量は、夏の時期は低下します。

一方で、暑い夏は、冷たいものやあっさりとした食べ物を多くとることになります。とくに麺類を口にすることが多くなりますが、これは糖質の塊みたいなものですから、あっさりとしている割には高カロリーなのです。

 また、暑い時は、どうしてもビールをグイッとやりたくなりますが、定番のビールのおつまみは、枝豆、鶏のから揚げ、焼鳥、フライドポテト、ピザなど、高カロリーの食べ物が多くなりがちです。エネルギー消費が減っているところに高カロリーの食べ物を入れるのですから、エネルギーが余ってしまいます。

 そこで、体に脂肪として〝貯金〟されることになるのです。つまり、夏の間は決して大食いしなくても太るリスクが高まっているということです。これに加えて、暑さのために普段より体を動かすことを控える人も多くなり、エネルギー過剰に拍車を掛けます。こうして、知らず知らずに体重が増えて、夏太りが完成するのです。

 夏の間、麺類とビールを愛好していた人は、要注意です。もし太っていたら、食事を見直しましょう。糖質に偏っていないか、脂肪をたくさん取っていないか、気を付けましょう。秋になり、涼しくなってくると、次第に基礎代謝量は増えていきますから、バランスの良い食事をすれば、夏太りは解消するでしょう。軽い運動もおすすめです

(札医大医学部教授・當瀬規嗣)


おとなの養生訓 一覧へ戻る

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

再開発マップ(札幌版)
  • 東宏
  • オノデラ
  • 北海道水替事業協同組合

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

ダクタイル鋳鉄管データ不正 十勝管内にも影響...
2022年01月14日 (5,022)
「アイアンショック」の足音 鋼材高値、リーマン前に...
2021年07月15日 (3,649)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想...
2021年01月13日 (3,416)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (3,126)
6トンネル9.7km整備へ 道東道4車線化3区間...
2021年12月22日 (2,972)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓new

おとなの養生訓
第223回は「感染第6波」。ワクチンの追加接種が広がるまで、対策徹底を。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第16回「吉祥文様で良い一年を」。縁起の良い模様に背中を押してもらうのはどうでしょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第15回「事業拡大と補助者制度」自分以外でもできる仕事を人に任せながら、事業拡大について考えています。