帝国データバンクの釧路、帯広、北見3支店は、2017年度道東管内製造業売上高ランキングをまとめた。上位100社の売上高合計は前年度比2.1%増の5147億8100万円。主力魚種の水揚げ不振により水産食品は売り上げを落としたが、機械・設備・農機・船舶といった分野や災害復旧関連などの増加を受けて建設資材等が伸びている。首位の丸玉木材など上位5社は前年度と同じ顔触れ。
「働き方改革」の推進に伴い、長時間労働の是正や仕事と生活を両立させるワークライフバランスの考え方が広まりつつある。建設業界でも、ことし3月に国土交通省が「働き方改革加速化プログラム」を策定し、週休2日の確保や書類の簡素化などに向けた取り組みを進めている。
北海道建設新聞社は2017年1月に北海道土木技術会建設マネジメント研究委員会建設経営小委員会の委託で、北海道建設業協会の会員598社にアンケートを実施した。「若手技術者の離職理由」では「長時間労働、休みが取りにくい」が53%を占め、「作業環境が厳しい」32.5%、「収入が低い」15.9%が続く結果となった。 今回は若者の本音として道立帯広高等技術専門学院生に「若者の離職理由として納得できるもの」を9つの選択肢から最大3つまで選んでもらった。結果は「収入が低い」が62.1%で最多となり、2位は道建協のアンケートで15.2%だった「職場の人間関係が悪い」が60.6%を占めた。
東京商工リサーチの調べで、2017年度の全国の未上場建設会社約14万社の売上高合計が前期比2.3%増の62兆5909億円となり、過去10年で最高を記録した。利益の合計額は12.7%増の1兆9588億円に上り、10年前の08年度と比べて9倍に増加している。ブロック別では北海道が最も伸びている。同社では、未上場企業でも利幅の低い工事が一巡するとともに、選別受注やコスト上昇を織り込んだ受注が広がり、収益性が改善したと分析している。
建設産業の担い手不足は深刻で、今や人材の確保・育成は企業経営の重要な課題に位置付けられる。一方で就職する側の若者を取り巻く環境は変わりつつある。慢性的な人手不足が引き起こす人材の超売り手市場化、「働き方改革」の推進による就労環境の変化、過酷な労働環境下で働かすブラック企業の台頭。そうした中、今の若者は「働く」ことに何を求めているのか。北海道建設新聞社が道立帯広高等技術専門学院に依頼して実施したアンケートから人材確保対策のヒントを探る。