道路の拡幅に合わせて行われた札幌駅前通沿いの再開発事業。今回は、南1条からススキノ間で展開された共同ビル建設を巡るゼネコン各社の熱い受注線を紙面から拾い上げてみた。
「日本一の超大ビル計画」「延べ8万8千平m 43年着工で準備」―。やや大げさとも思える見出しが、1966(昭和41)年12月2日付に登場する。第1回で紹介したように1960、70年代の札幌市の中心市街地では、木造の低層店舗が立ち並ぶ街区をビル化する事業が盛んに行われた。札幌を代表する商店街「狸小路」の5丁目(南2、3条西5丁目)全域を対象に構想されたこの計画の経緯をたどると、再開発の難しさの一端が分かる。