タニザワの製品広げたい
谷沢製作所(本社・東京)は、働く人の頭を守るヘルメットメーカー。創業は1932年で、2018年7月に出荷累計1億個を達成した。
菊池雄太さんは93年5月生まれの25歳。地元は宮城県気仙沼市で、関東地方の大学に進学した後、同社へ入社。1年目は本社の東京第2営業所に配属され、先輩社員に同行してハウスメーカーやゼネコンを回った。
入社して1年半ほどたった17年10月に北海道へ赴任。「東京は電車移動が大半だったので、北海道と命じられて一番先に思い付いた不安が〝冬道の運転〟だった」と振り返る。
札幌営業所では主に道央と後志地区を担当。吹雪による高速道路の通行止めという、北海道ならではの洗礼を2度ほど受けた。2シーズン目の今冬は、肩に力が入ることなく運転できそうだという。
ニッチな分野でも強みのある企業で働きたいとの思いで入社した。「タニザワのヘルメットをかぶっている人は道内の現場でも多い。自分たちの売っている商品が使われているのを見ると、うれしい」と話す。
自身のお気に入りは、大きな通気孔が特徴のST#1830。発泡スチロール製の衝撃吸収ライナーがないヘルメットで、抜群の通気性とスタイリッシュさを誇る。「これからもたくさんの人に使ってもらい、安全のためにタニザワの製品を一層広げたい」と意気込んでいる。