自分が作ったものに誇り
母親から編み物や刺しゅうを教えてもらったことがきっかけで、ものづくりに興味を持った。高校卒業後は服飾関係の専門学校に進学。衣装のデザイン・製作からモデルまで学生が務め、一般に公開するファッションショーが思い出深いという。3―4カ月を準備に費やし、「クラスみんなでやる達成感があった」と懐かしむ。
専門学校2年生のときの担任に言われた「もっと自信を持ってやった方がいいよ」という言葉が今でも心に残っている。「学校では目立つタイプではなかったし、積極的な方でもなかった。それを踏まえて言ってくれたのかな」。転職を経験する中、改めてその言葉の大切さに気付いたという。
のぼり縫製の会社などを経て、2013年に丸富テント工業(札幌)へ入社した。「テント作りは特殊で、なかなか他の人が関われない仕事だと思った」。現在はシェードやかばんなどの縫製を担当。自分が作ったものが、実際に使われているのを見ると誇りに思えるという。
特注を受けることもある。「人数が少ないので、仕事のまわし方や、他の人に引き継いだりするのが大変だったりする」。そんな中でも「良いものをつくることと、欠陥無くお客さんに提供することを心掛けている」という。
趣味は昨年から始めた登山。「仕事柄、座りっぱなしだから、休みの日は体を動かしたくて。気分転換にもなると思った」。年内に小樽方面の山に登ろうと考えている。