父の意志継ぎ安全第一で
2018年度青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰(建設ジュニアマスター)に選ばれた。賞状を受けるような経験は今回が初めて。「まだあまり実感はないけど、うれしい。こつこつやってきたことが評価されたのかな」と笑顔を見せる。
父が経営する北武圧送(本社・札幌)に入社して15年目。登録コンクリート圧送基幹技能者で、専務取締役を務めている。
これまで事故は一度もない。安全への高い意識は、仕事に厳しい父から受け継がれた。「入社当初から安全第一を心掛けるよう父から言われてきた」という。作業時には地盤や電線などを確認し、作業の障害や、けがの原因となるものをなくすようにしている。「業界の人は、皆していることだと思うけど、徹底的に手を抜かずにやっている」と自信をのぞかせる。
毎日、作業後に30分のミーティングをしている。翌日の仕事予定を見て、コンクリート打設の計画やアウトリガーの張り方、作業の注意点を共有。一人でも欠けると大変なため、「危険なことはするな」と強く言うようにしている。こうして現場作業員全員の安全意識を高めている。
目標は「これからも事故を起こさずにいい仕事をしたい」。無事故の功績は、日ごろの惜しまぬ努力があってこそだ。
1984年12月20日生まれ、札幌市出身。休日は6歳の息子と遊ぶ。小学校3年生のときの作文に「お父さんと同じ仕事がしたいです」と書いていた。