深掘り

 地域経済の成長には、新たな技術シーズを生み出すだけではなく、その技術を発展させたビジネスの創出が欠かせません。〝勝ち〟にこだわる経営者らの発想やアイデアを紹介します。

深掘り ロジェ 荒光弘社長

2022年12月22日 10時00分

荒光弘社長

リーズナブルで住みよく

 ロジェ(本社・旭川)は、旭川中心部などで分譲マンション開発に力を入れている。幅広い層が購入できる価格設定が人気で、堅調な需要を背景に神楽地区でも今後展開する。道外の顧客ニーズに対応するため、AI(人工知能)の活用なども見据える荒光弘社長(59)に、販売の進捗や展望を尋ねた。

 ―旭川駅周辺開発事業の北彩都で展開するマンションの売れ行きは。

 65戸が完売していて、キャンセル待ちの状態。弊社は実需を重視していて、住みやすいゆとりある作りがお客さまから好評だ。実際に住んでいただき、管理組合などがしっかり運営された方が住みよいことから、投資目的の購入は最終的に他社に流れても仕方ないと考えている。

 ―客層は。

 年齢層はリタイア前の50代夫婦が多い。地元の方をメインターゲットとしているが、最近は1棟当たり20―25%は首都圏のお客さま。首都圏では不動産価格が上がり、手頃な地方の物件ニーズが高まっている。

 首都圏在住のご夫婦が東京では高すぎて住宅が買えないため、縁あって弊社を選んでくれたことがあった。価格以外にも北海道や旭川の風土を気に入って購入してくれるお客さまは多い。

 道外からの顧客には仮想空間のモデルルームやAIなどを取り入れることで販売機会を逃さず、効率良く営業活動をすることが可能になると考えている。ホームページへのアクセス数が日中に比べて夜間が多い点からも新しい技術を使った営業方法を広げたい。

 ―老舗百貨店などの閉店で旭川市中心部は空洞化が進むが。

 マルカツの閉店や、オクノの営業縮小など中心部からデパートと呼べる店がなくなり、寂しさを感じる。なにより旭川市の人口減少を危惧している。人が少なくなれば、顧客が減ることに直結する。

 市立化される旭川大新キャンパスの市街地への移転検討が進むことに期待している。仮に買物公園近くに来てくれれば、歩行者も増えて若者の消費活動が盛んになるだろう。

 ―神楽地区で新たなマンション開発計画を進めているが。

 13年に36戸、21年に35戸を分譲販売し、慣れ親しんだ土地だ。北彩都の売れ行きがいいため、新たに70戸程度を予定する。旭川駅からは川を挟んではいるが、広くて交通量の多いクリスタル橋と氷点橋が架かっているため、中心部に近い印象を受け、利便性も高い。建設中の北彩都地区に準じると考えている。

 ―旭川市内の今後のマンション需要をどう見るか。

 札幌も含めて需要が高まる可能性は高い。しかし、値上がりを続けるマンションは、購入できる所得層が限られてくる。最近は建築費の高騰でマンション価格が上昇している半面、消費者の所得は伸び悩むというジレンマがある。品質を落とさず買ってもらえる価格設定にすることが重要だ。

 地元である旭川市に事業の拠点を置き、旭川市と共に発展するのがわが社の経営哲学だ。〝地元のお客さまへ〟という基本は変えず、今後もリーズナブルで良好な住宅を幅広い層に提供したい。

(聞き手・藤井侑穂)

 荒光弘(あら・みつひろ)1963年、旭川市生まれ。成蹊大経済学部を卒業後、金融業や不動産業に従事。2010年にロジェを設立した。

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