札幌市は2021年度の大雪対応の検証に向け、大雪対応検討会議を11日に設置した。雪堆積場やダンプトラックの確保など今後の対応策を8月末をめどにまとめる見通し。すぐに対応できるものについては、今冬から対応したい考えだ。
札幌市は25日、雪害対策連絡会議を開き、26―27日に3月下旬から4月上旬なみの気温になることから、急激な雪解けに備えた対応を確認した。主要幹線道路やバス路線では緊急対応として拡幅除雪や排雪を2月末までに終えるほか、融雪水処理を中心に進める。生活道路はザクザク路面への対応で整正作業に集中対応する方針だ。
札幌市は24日、今月5、6日の大雪に伴う緊急対応に関連し、道路除雪費に22億円を追加する補正予算案を開会中の第1回定例市議会に提出した。2021年度当初予算と21年度補正予算、今回の追加分を合わせた今シーズンの除雪費は303億円。初めて300億円を超え、過去最大となった。
道は22日、道庁本庁舎で開催した北海道雪害対策連絡部会議で、関係機関による雪害対応検証チームの設置を決めた。5、6日に札幌圏で記録的な大雪が降り、甚大な交通障害が発生して道民生活に大きな影響を与えたことから、この経験を今後の対応に生かすために検証を行う。予想外の大雪発生時の気象情報伝達・収集方法、雪堆積場やダンプトラックの確保などについて協議する予定だ。5月中旬に報告書案を取りまとめ、6月上旬に北海道防災会議へ報告し、関係機関で共有する。
旭川市は、雪対策基本計画を改定した。除雪エリアの統合、圧雪管理基準の見直し検討といった試行についてあらためて継続や拡充の方向性を位置付けた。基本計画の改定に伴い、実行計画となるアクションプログラムの改定にも着手していて、排雪の倍増、運転免許補助の拡充など個別政策の目標を設定する考えだ。