2023年06月10日 08時00分

アイカ工業札幌支店で建装・建材カンパニーに所属する兼好慎一郎主任と鈴木圭悟さんは、北海道のものづくり企業とコラボレーションしたアップサイクル建材を開発した。SDGsやアップサイクルを意識した取り組みで、家具工場の銘木端材や単板工場の規格外品を自社のレジン樹脂など化成品と合わせることで、独創的なカウンターや壁面材に仕上げた。市内でこのほど開いた新商品商談会2023に参考出展し、来場した建築家やインテリアコーディネーターらの関心を集めた。
2023年06月06日 08時00分

北海道立総合研究機構(道総研)林産試験場は、公共施設への地域木材活用の可能性を探っている。森町のスギやトドマツ、カラマツで造った低コストな木造施設を「森町モデル」として検討。地域木材のみを使い開発した平行弦トラスに十分な強度があることを明らかにし、大空間を含む施設の施工で地域木材活用の選択肢を増やす。木材の地産地消に貢献する技術の確立は、伐採適期を迎えた樹木が多い本道森林の利用価値を大きく底上げするだけに、研究の動向が注目される。森町モデルを用いた施設の建設は2024年度以降の具体化を目指している。
2023年05月19日 11時00分

上司の指示を受けて嫌々始めた蛍光管リサイクルの研究。個々を分析して性質を調べていると、ラピッドスタート型と呼ばれる瞬時点灯の蛍光管は、内側に酸化スズの導電膜が付いていて、焼き固めると独特のモザイク模様や干渉色が現れることを見いだした。
2023年05月18日 11時00分

照明、テレビ、車、太陽光発電と、さまざまなところで使われるガラス。製品としての役割を終えると、廃棄物として埋め立て処理や砕いて建設資材に再利用される。道立総合研究機構のエネルギー・環境・地質研究所に属する稲野浩行さんは、廃棄される蛍光管ガラスを加熱して独特な模様の装飾タイルを開発したり、太陽光パネルや自動車ガラスの再利用などを研究する〝ごみの錬金術師〟だ。
2023年05月03日 08時00分

建物の壁や天井に使われる石膏ボードのリサイクルに向けた動きが広がっている。最終処分場の残余容量が少なくなっているほか、循環型社会に向けた意識の高まりが背景。中でもトクヤマとチヨダウーテの合弁会社は、室蘭市内のリサイクル工場を今夏に本格稼働させる計画で、解体系の廃石膏ボードを中心に道内リサイクル率の底上げに寄与するか注目される。